HanaLab.UNNO@上田に行ってきました

たまきち

2015年09月07日 09:53

先週の日曜日の話なので、もはや旧聞に値するかもしれませんが、上田市のコワーキングスペース「HanaLab.Unno」で、「住みたいまちの作り方会議」なるイベントがあったので、参加してきました。




信州にも「コワーキングスペース」がたくさんできているので、もはや説明不要かもしれませんが、「コワーキング」とは事務所スペース、会議室、打ち合わせスペースなどを 共有しながら独立した仕事を行う共働ワークスタイルのこと。


シェアオフィスは単にスペースをシェアするだけの空間であるのに対して、コワーキングスペースはここで働く人同志でコラボしたり、新たな仕事が生まれたりするのが大きな違いのようです。

このイベント、一部と二部に分かれておりまして、一部はベストセラー里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21)
の著者・藻谷浩介さんの講演。


講演内容は「イメージだけでモノを語るな。数字を見よ」という話。
たとえば我々はよく「日本製品は中国製品や韓国製品に押されてしまっている」というが、実は貿易収支を見ると日本は中国や韓国に対してずっと黒字であり、中国や韓国は日本の「いいお客様」。
なのにネット世論は中国や韓国に対して叩く。
逆に、日本が「いいお客様」になってしまっているのは中東(おもに石油などの化石燃料の輸入が大きい)。
でも、「中東、我々の金で儲けやがって」という世論にはならない。
という話から、エネルギーを自給する大切さ、経済を地域でまわす大切さを語っておられました。


年間500回講演をこなされるだけあって(えっ、どうやって? って感じですよね・笑)、来ている人の年齢層や雰囲気から話す内容を変えているみたいで、話もさすがにお上手で、おもしろかったです。


二部は藻谷さんを交えてのパネルディスカッション




パネラーのおひとりが、このコワーキングスペースの主宰者である井上拓磨くんで、私としては彼の話にけっこう興味津々でした。


なぜならば、拙著「おひとりさま女子の田舎移住計画」(朝日新聞出版)でも書いておりますが、移住する際にいちばん気になるのは「仕事をどうするか」で、それに対しては「田舎で起業するのもいいのではないか。むしろ、店舗経営などは田舎にこそチャンスがある」と私は常々思ってます。


井上くんはまさに移住してきて上田で起業したひとり。


名古屋生まれで学生時代を上田で過ごし東京で就職するも、上田出身の奥さんが故郷に帰りたいというので、上田にUターン。
でも、上田にまったくコネクションがないので、自分自身がネットワークを広げるためにも、コワーキングスペースを作ったとのことです。


コワーキングスペースというとフリーランスがよく使うので、私なんかは「上田にどのくらいのフリーランスがいるんだろう?」とか考えちゃうけど、上田くらいの17万人(くらいか?)の都市だとけっこういるのね(そのへんのマーケティングをしたのかとか聞いてみたかったなぁ)。


でも、その「HanaLab」も今や3店舗めをオープンされたとのことで、けっこううまく行っているんでしょうね。


私が「田舎で起業もいいんじゃない?」と思っている理由のひとつは「家賃という固定費が田舎は安い」というものなので、「東京の場合はオフィスを持つのに家賃が高いから、みんなコワーキングやシェアオフィスを使うのであって、オフィスが安価に借りられる田舎でそのニーズはあるのだろうか?」なんて考えてしまうけど、そうじゃないのね。


地方はオフィスの家賃は安いけど、それよりも地元でビジネスしてる人とのつながりはプライスレス
つながりを求めて、みなさん、コワーキングを選択するんでしょうね
人はお金のみで動くのではない」と勉強させていただきました。


あと、移住してビジネスを始めたい人はネットワークや情報を取りに行くのに地元のコワーキングが使えるんじゃないかと思います。




ちなみに今回のイベントの会場になった「HanaLab.Unno」は2店舗めで、託児施設もあって、働くママのためのスペースだそうな(ちなみに、こういうコンセプトは経産省系の創業支援助成金を受けやすかったりしますよね。まあ、助成金ありきの起業はおススメしませんけど)。


「HanaLab」について詳しくはコチラ→★をどうぞ!


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